「先輩と語ろう会」2014



1期生と60期生が仲良く並んで「チーズ!」



 平成26年11月27日木曜日の午後、「先輩と語ろう会2014」が開催されました。
この企画は昨年に引き続き2回目でした。

1年生を対象にクラスを半分の20名ずつに分けます。
8クラスなので16のグループに、18名の卒業生が協力してくださいました。

参加された方々は、本当に真剣に後輩たちに向き合ってくださいました。

「実はすごいことをやっているんや」

と交流会でのみなさんの発言を聞きながら思いました。


想像してみてください。

初めて会う人たちです

歳も離れています

しかもたった一人(もしくは二人)で20名の後輩たちに向き合うのです

教壇に立つ経験は、ほとんどの人は皆無です

それでも少しでも後輩の役に立つのならと、

18人もの方が、交通費も自前で、平日の午後集まってくださったのです。


これはすごいことではないでしょうか?

(2ページ最後に続く)

 
※  先輩の写真の後のコメントは交流会での感想です。




1期生 村田 守さん、菅原和子さん



9期生 吉田 正さん
「生徒たち、おとなし過ぎますね。ものすごく恥ずかしがってしゃべるのも遠慮されるので、どちらかというと張り合いがなかったです。
もう少し元気が欲しいですね。」

と村田さん。

「しかし、60年前の我々は校庭の小石拾いからスタートしたという話は分かってくれたようです。」

村田さんのお話を受け、昨年も参加された菅原さんは、

「私たちのグループは60期生と1期生でしょう、記念すべきグループなんですよね。

この3年間はものすごく大事な時やから頑張ってほしいということを強調して話しました」と続けられました。
 


村田さんと菅原さんは、往年の生徒会の名コンビです。

昨年も参加された吉田さん、

「去年と今年は大体同じ内容で話しました。

昨年のクラス会の写真を見せ、次に高校1年の時のクラス写真を見せて、50年経ったらこう変わるんだよと話し、
50年経つと君たちどういう人生を歩んでいるのか、将来の事を考えなさいという話をしました」

「全体に去年に比べて反応は低かったですね。
去年のように車座にした方が良かったかもしれません。

今年はレクチャ形式にし、スライドを60枚くらい使いました。

しかし、分かり良い写真をたくさん出すとスッーと流れてしまうので、しゃべるだけにしておいた方が良かったのかもしれません」




11期生 森 俊二さん


11期生 粟井 賢さん 
「対話形式は成り立たないと思いました。

それで、まず事前に渡していたプロフィールを1行ずつ読んでもらいました。

1行読んだら、僕がそれに加えて、次の子が読んだらそれに加えて、結果として対話している形をとりました。」

「そうして回していくうちに、大体わかってきましたので、
『これから生きていくのに大事なことは、女の子は笑顔やで、これしかないで。』といい、

男性の場合は、印象に残る恩師が言っていた『男は喧嘩が強くて、ギターが弾けて、英語が喋れたらいい、それだけあれば世の中生きていけるで』を思い出したので、その話をしました。

粟井さんも2回目の参加でした。

「車座になって近くに寄ってもらって話せたので、良かったと思います。
前回は資料に頼り過ぎて、伝えたい内容を対話する時間が充分取れなかったので、今回は台本なしでお話しを試みました。
(実際には終了間際になって、第1回での話題資料を配ってしまいましたが・・・)
自己紹介を簡略にし、キーワードを中心に話した分、時間的な余裕を感じたように思います。

私は(人生の選択)(知恵と智慧)(年の隔たった親・先輩・恩師との会話の機会を持つ)をキーワードにお話しを組んだのですが、生徒さんに理解してもらえたのか?どうか?・・・
生徒の皆さんとの活発な対話は余りなかったのですが、(将来の夢)や(進路の選択)ということについて生徒の皆さんにも関心があるのかなぁ、という受取りは出来ました。
20名の方に真面目に聴いていただいてありがたかったです。」

生徒さんの夢や進路に対して、少しでもヒントになれば幸いです。
帰り際に、校門を出たところでクラスの生徒さんの一人から「ありがとうございました」と挨拶を受けたのが嬉しかったです。




11期生 松本恵美子さん


15期生 園邊滋二さん
「教室に入ったとき、まだお弁当を食べている子がいました。誰かを迎えるという雰囲気ではなかったです。

また、私が高校に入ってすぐに母親が癌で余命わずかということが分かり、非常につらい体験をし、またその為に大学進学を諦めなければならなかった高校生活だったという話をしている最中に、4,5人の男の子たちが机の下で何かしながら笑っていました。」

「自分が両親から受けた厳しい礼儀やしつけ」が現在とても役立っていることを話しました。

『どんな方面に進むにしても、面接があるでしょう。
私も選ぶ側の立場になったこともあるのですが、実は入ってきたときからもう見ているのです。その時、姿勢や態度で分かるのです。
あなたたちはこれからはいろんな場面で社会から選ばれるのですよ。』
と言ったとき、初めて実感が分かってきたのか、後半になってからは真剣に聴いてもらえました。」
「去年は木川小学校で勤務しておりました。
担任の先生が休んだ時には、校長は代わりに学級に入って、四方山話をするのですが、それと同じような感じで話しました。

ただ困ったのは時間の感覚が小学校とは違って分からないので、山場のない話をダラダラしてしまいました。」

「一番言いたかったことは、だれでも良いから、1人でも良いから教師になって欲しいということでした。」

「小学校から高校へ上がってきた子供たちってこうゆう感じなんだということが分かった良かったです。」

「名前で呼びたかったのですが、名前が分からないので、これからは何らかの形で名前が分かるようにして欲しいです。
名前で呼ぶと1対1の関係で話せるので、ぜひご検討ください。

呼ばれたら何時でも来ますので。」



16期生 上田 達さん


20期生 灰垣真里子さん
「なんでこの学校に来たのか、来たときは学校紛争の最後の学年で授業がほとんどなかったとか、そういう話から始めたのですが、食いつきがもう一つでした。」

「それで仕方がないので動物の話題に話を持っていくと、聴いてくれて何個か質問がありました。

『一番大きな犬はどんな犬を触りました?』とか聞かれて、そこからどんどん話題が拡がり、仕事の話もしました。」

「最後にイルカの話で、イルカがしゃべるというのは実験で証明されている、とその実験の絵を黒板に描いて話していたら、チャイムが鳴りました。

すると男の子が『時間です』というのです。
しかし、女の子が『この話聴きたいやん』と言ってくれて、話を続けることができました」

「(今回の企画に対して)グループ担当の先生と生徒のコミュニケーションがきちんと取れていなくて困惑しました。
また生物室で机が固定だったので、場作りに苦労しました。

「私は体操部だったので、『昔はここで合宿をしたのよ』と話し、机の上に畳を敷いて寝たという話をしても、『先生、机じゃないとあかんの?下に敷いたらあかんの?』と、こちらの意図と違う反応でした。

私もいろんな引出しをひっぱり出しながら話しました。

進路の話で、大学は行っておいた方が良いよ、とアドバイスし、『わたしはアホやから、自分の望む進路は無理』という生徒には、『自分のことをアホやといったらあかんよ。諦めたらあかんよ』と励ましました。」

「質疑応答というより、私の方から投げかけて全員に一言ずつ言ってもらって終わりました」

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