厳しい医師の道



−医師免許を?


卒業後すぐに国家試験受験です。
合格後は2年間大学で研修医をして、専攻医として1年間大学に残りました。
その後、北野病院に移りました。

僕は昭和50年に内科専門医(現在は認定総合内科専門医)になりました。昭和48年からから認定が始まっており、受験しました。
厳しい試験やったな。


−国家試験合格後ですか?

そうです。臨床経験5年以上で受験資格が出来るのです。
北野病院では、色々な症例を勉強させてもらいました。
患者さんの記録全部書くんですよね、
症状はこう、検査データーはこう、それを考察して自分の診断を書きます。
提出した担当医に「ちゃんと出来てるから試験を受けてよろしい」と許可を得てからの受験でした。

幅広く患者さんを診れる実力のある医者になりたかったですね。


−一人前の医師になるには時間がかかりますね。

時間がかかりますね。

いまだに単位更新しないとあかんのです。
認定総合内科専門医も、循環器専門医も、スポーツ医も、みんな5年に一度単位を更新しないとあかんのです。
たとえば総合内科専門医というのはアチコチの学会に行かなあかんのですが、そのうえセルフアセスメントというですね、試験問題やらないとあかんのです。
70歳近くにもなって、まだ試験問題やってるというのは医者ぐらいでしょうね。



診察室には可愛いキャラクターグッズが。

小さなお子さんにはとっては、
可愛いぬいぐるみがいるだけで、
安心できる空間になるんだろうと思いました。


ちなみに渡辺先生は、
なるべく注射はしないとのこと。
 −先生は小児科もされているのですね。

小さなお子さんもお見えになるんでね、木川の時からお子さんも見てました。

−家庭医ですか?

家庭医です。

十三小学校の校医も、もう20年以上やってます。

−患者さんの中で身の上話的な事をされることがありますか?

しょっちゅうあります。(笑)

患者さんの心の痛みを分かるつもりではおるのですけど。
僕らの息子の世代を見とったら、「こいつら人の気持ち分かってちゃんと医療やっとんかな」と思うこともありますね。
医者になるために、小さい頃から勉強、勉強だけでは人の気持ちが分からないのかもしれませんね。


−遠回りされたことがきっと役立っているんですよね。

 

待合室にも可愛いぬいぐるみや本が

 次ページへ