上田獣医科病院のシンボルマーク
看板にも使われている
「犬の横に猫、頭にペリカンを乗せて」
という上田さんの注文で、
彫刻をする友人が作ってくれたそうだ

みんなに知って欲しくなるユニークな同窓生、
がんばってる同窓生を紹介します。

第7回
 
   上田獣医科病院の獣医師・院長
                上田 達さん
(16期)

人が好き、自然が好き

4年前の江風会総会でのことです。
役員の松本さんは、後片付けをしながら空き缶のプルトップを集めていました。
「それをどうするの?」と尋ねたのが上田さんでした。
「プルトップを集めると車椅子を寄付できるねんよ」
翌年から総会に来るたびに上田さんは、ナイロン袋いっぱいに集めたプルトップを届けてくださるようになりました。

上田達さんの名前を聞いた時、このエピソードを思い出しました。
きっと動物が大好きな優しいお医者さまなんだと思いました。

上田獣医科病院は「城北公園」の近くにあります。
取材にお伺いした土曜日は、あいにくの雨でした。
病院玄関前は美しい春の花が咲き乱れていました。
診療は午前中で終わり、静かな院内を案内していただきました。

「臭いますか?」
「えっ? 全然臭いませんけど・・・」
すると彼はニッコリしました。
「普通、動物のいるスペースは独特の臭いがするんです。
でも、うちでは徹底的に掃除をするから臭わないんです」

でも、ここは動物の病院なのに全く無臭です。
消臭剤で誤魔化すこともなく、「掃除で臭わなくしてるって、さすが」だと思いました。


     大学に入るまで犬に触った事もなかった

−動物のお医者さまになられたってことは、犬や猫が大好きだったんですか?

いいえ、大学に入るまで犬に触った事もなかったんですよ。
生きものは、祖父が飼っていたカナリヤや十姉妹、金魚ぐらいなんです。

−あらら・・・、日本大学の農獣医学部に進まれていますよね。
どうして獣医になろうと思われたのですか?


川高のクラスメートの柴崎宏平くんのせいですね。
高3の夏に、彼が麻布大学の獣医学科を一緒に受けへんかっていうので、
受験する事にしました。
苦手な数学がなかったのです。
それが、彼だけが合格して、僕は浪人です。
翌年、リベンジして入ったのが日大の農獣医学部(現在は生物資源科学部)。
柴崎君も吹田で動物病院をやってるんですよ。

−大学では?

野生動物が好きで、ニホンカモシカの調査などをしていました。
カモシカの死骸が見つかると検視され、埋葬されます。
文化庁の許可を得て、その骨になった カモシカを掘り出して、大学に持ち帰りました。
現在も大学の日本大学生物資源科学部博物館に展示されています。

−卒業後は?

国家試験もストレートには通りませんでしたが、
合格後にはインターンとして、下関の動物病院に行きました。
ここは住み込みで、休みは3週間に1日、薄給でした。
大阪に帰れたのは盆と正月だけでした。
ここでは、野生の狸が運び込まれたり、ヨタカの骨折治療もしたのですよ。
2年半、この下関にいました。





上田獣医科病院

〒535-0004 
大阪府大阪市旭区生江2丁目14番26号
TEL:(06)6925-5440


ホームページは
http://uedajuuika.com/

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