校 章
 
校章にはどのような意味が込められているの?
デザインを決める際のエピソードは?
など、いろいろ調べてみました。


 
 本校の校章は大淀川にちなんで川字をバックに満開の桜花一輪を配したものである。
清らかな源泉もさることながら多くの支流を受け入れつつ下るに随って水量いや増し
滔滔(とうとう)海に至ってやむ大河の流れは永遠の発展と象徴であろう。
以て校運の限りない隆昌を祝ってある。

朝日に匂う桜花が爛漫の姿を清流に映している情景こそ一点の陰も暗さもなく高雅清純の最たるものと思われる。
散り際の潔いのも無意味な執着や拘泥のつまらぬことを我等に示しているようだ。
五辮(ごべん)の配列は直ちに大字を示す。
以って各人の気構えを表してある。

本校に学ぶ者は宜しく胸間常にこれを佩用(はいよう)するとともに念々其の中に籠(こ)められた意義に徹して、
高雅遠大な理想と不屈強靭な気力とをもって、
昼夜をおかぬ大河の水の如く、
一歩一歩我が本性に培いながら校運の進展を世代から世代へと永遠に護守して行かねばならぬ。

                                                        初代校長 小松 忠雄

                                    ※当時の生徒手帳より引用、ルビ以外は原文のママ
 
大淀川を表わす3本線を背景に、一輪の満開の桜花をあしらい、
大河の流れの永遠さと発展性とが校運の限りなき隆昌を祝っている。
桜花の一輪は、日本国の象徴でもあり、又桜花の5弁は大淀川の「大」の字を示している。
大抵の高等学校の校章には「高」の字が入っているが、我が校の校章には入っていない。
これは我が校独特のものである。
                     
                                           (創立50周年記念誌より)


 
■校章 川高のシンボル

 私達がいつも胸につけている校章は、大淀川を表わす3本線を背景に、一輪の満開の桜花をあしらい、
大河の流れの永遠さと発展性とが、校運の限りなき隆昌を祝っている。
しかし、これはすでに誰もが知っており、誇りとしているものである。
 そこで、校章のデザインなどを決める際のエピソードがあるのではないかということで初期からおられる先生方に聞いてみた。

 バックの3本線は「小」の字を表わし、この線の先の尖りは「松の葉」を意味している。
つまり、初代校長の小松忠雄先生の名を記念しているのです。
 
 咲き匂う満開の桜花一輪は、日本国の象徴(ちっぽけな地域だけにおしとどまらず、日本全体という意味)である。
又、この校章には字が一つも入っていないが、桜花の5弁は大淀川の「大」の字を示している。
もう一つの特色は、大抵の高等学校の校章には「高」の字があるのに私達の校章にはそれがない。
これは従来の校章デザインの法則といえるものを破っており、我校独特のもので新鮮さが感じられる。

 さて、我々の校章は、初めから現在の形であったわけではない、
4年前までは、えび茶色で丸型の校章に統一されていた。
しかし生徒数の増加と、近くによく似た校章を持つ学校があったので区別がつきにくくなり、だんだん不便を感じるようになった。
そこで今の”赤” ”白” ”黒”と学年別にした美しくスマートな校章が生まれたのである。
又、一学年変わるごとに色を変えるのではなく、入学年ごとに色が決められていて、大変経済的で便利である。

                                             (1965.12.2 川高新聞第47号より)