先輩と後輩 対話風景 2

← 11期生 霊崎信行さん
「考えたら先生が私の息子の年代なんですね。でも後輩だと考えたら、歳の開いた弟や妹という感じで接することができました」と、霊崎さん。教壇に立つと上から目線になってしまうので、円陣にしてもらったそうです。

「あまり説教臭くならないよう心がけ、彼らと同じようにタメ口で話すと安心したのかすぐに打ち解けた対話になり、時々脱線しながら、伝えるべきことはかなり言えたと思います。
只50分という時間の制約があり、用意したネタを全て話せなかったのが少々残念ではありました」

「しかし年の離れた後輩達と楽しく素晴らしい時間を共有でき、
至福のひとときを過ごせました。感謝です」

 11期生 森本佳子さん→
小学校での教員生活が長かった森本さんは、「高校生に、こっちを向いてもらうにはどうしたらよいか」と悩み、今、小学校での英語教育に携わってるので、いきなり12〜3行の英語で自己紹介を始めたそうです。
「すると、みんな驚いたようで、集中して聴いてくれました。
その後は大阪弁で話したのですが、皆一生懸命聴いてくれて嬉しかったです」

「私は転職を繰り返してきて、その都度、その都度、そこに合わせて勉強してきたんだよ、と話すと、『どうやったら勉強できるようになりますか?』という質問がありました。かけた時間に比例します、やはり近道はないのよ、と答えました。
私が学んだ短大の保育科のことも話すと、『どんな勉強をするのか教えてください』と質問され、具体例を挙げると、面白そうと喜んでくれました」

最後は金子みすゞの「みんな違って みんないい」の詩の英訳を全員で一緒に読んで終わられたそうです。
←11期生 奥 英久さん 
事前にスライドを用意し、それで30分くらい話されました。
奥さんは大学の教員で、その経験上、大学生でも質問はないのだから、高校生なら尚更だろうと思っておられたそうです。
そして、
やはり活発な質問はなかったようです。

「最初話し始めた時よりは、時間が経つと、生徒さんのこっちを向いてくれている回数が増えていました。
こういう、外部講師に学生さんが質問するという機会があまりないのでしょうね。
我々の時もなかったのですね。
こういう機会を重ねていくと、段々慣れて、自分の聞きたいことが聞けるようになると思います」
 11期生 上田純一さん→
生徒さんは活発で前向きやな」という第一印象をもった、と上田さん。また、自分たちの高校時代と比べると現役生は自由で羨ましいと思われたそうです。

上田さんは大学で植物ホルモンの研究をされています。その中から、『宇宙でモヤシを育てたらこんな風になった』という写真を持って来られました。
その写真を見た生徒から強烈な質問を受けたそうです。
どうしてそうなるのですか?」
高校1年生に説明するのは難しかったが、それなりに説明し、こうした質問ができる高校生に驚かれたそうです。
「私たちの高校時代ならこうした発想は出てこなかったでしょう、与えられたことをそのままこなしていくのに一生懸命でしたから」
こうした
今の生徒の良い面を伸ばしてあげたいと話されました。
←16期生  大嶋啓史さん
「当初思っていたより、お行儀が良かったですね」 
と、江風会の大嶋会長は話し始めました。

「私も人前で話すのは慣れているつもりだったのですが、いきなり教壇に上がると距離感を感じてしまいました。
教室の片隅で車座になって話す方が、良いのではないかと思いました」

「私のとりとめのない話が、生徒たちの役に立ったのかどうかは非常に疑問ですが、私としては楽しかったです」

 36期生 坂井 肇さん→
「しっかりした子ばかりやな」という印象を受けたという坂井さん、30分くらいで話を切り上げ、質問に移ると、そこでは質問があまり出なかったそうです。

生徒のプロフィールをもらっておくこと、プラス、こちらのプロフィールを生徒さんに渡しておけば、事前に聞きたいことを考えてもらえるので、もっと上手くスイングしたのではないでしょうか」、との感想でした。
ご自身の仕事、社会保険労務士とは何をするのか、ということを説明するのがとても難しかったそうです。
これも、「事前にネットで調べておいてもらえたら、もっといろんなことを楽しくいろんなことが話せたかな」、と思われたそうです。
←43期生  安部卓也さん
最年少の安部さんは、ふだん珈琲セミナーをされています。その経験から話の進め方には慣れておられるようです。

「テーマを『進路』に決め、自分はどうやってきたかという話しをしました」
高校に入る前に劇団に入ったこと、そこでのバイトのこと、『自己推薦枠』での大学入試のことなど、具体的に話されたことが、生徒たちの心を掴んだようです。

対話の中から生徒たちの話も引き出せ、夢を持っている子が多いという印象を持たれたそうです。
「警察官になりたい、消防士になりたい、プロバスケになりたいなど、活発に話してもらえました」


この会は素晴らしい企画なので、来年も続けてほしいし、1年生だけではなく3年生にも拡げてほしいという提言をされました。
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